
・どういった物が該当するの?
・公費で申請出来る?
補装具を製作する際に、特例補装具という言葉を耳にすることがあるかと思います。
ちょっと特殊な項目になるのですが、実際に私もネットで検索してみましたが難しく書かれているサイトばかりで、理解するのは難しと思いました。
この記事では特例補装具について分かりやすさを心掛けて解説しています。
申請する際の注意点などを、実例も交えながら紹介しているので役立つかと思います。
車椅子製作を例に書いていますが、その他の補装具を製作する際にも役立つはずです。
是非最後までご覧下さいね。
特例補装具とは?知っておきたいポイント4つ

まず最初に特例補装具とはどういった物なのか、知っておきたいポイントは下記の4つです。
・特例補装具とは?
・特例補装具が存在する理由
・補装具リストから外されてしまう理由について
・そもそも完成用部品とは

詳しく書くぞーー
特例補装具とは?
車椅子や義肢装具などの補装具を製作する際は、厚生労働省が定めている『完成用部品』という補装具のリストの中から、各種パーツや製品を組み合わせて行く形になります。
そして完成用部品から除外された物が特例補装具に該当します。
特例補装具が存在する理由
特例補装具は完成用部品から除外された物。と上記で書きましたが、そもそもなぜ除外されるのかについて解説します。
完成用部品に登録されている製品は、毎年4月に追加or削除されます。
その判断は厚生労働省が決めていて、毎年補装具リストが大きく入れ替わります。
そのような仕組みであることから、除外された製品(つまり特例補装具)が存在する訳です。
ユーザーへの影響を分かり易く言うと、『制度を使って昔から製作していた製品が、今年になって突然作れなくなった』
そういう事態が起こる可能性があるのです。
補装具リストから外されてしまう理由について
『そもそも何故、補装具のリストから外されてしまうの?』という疑問についてですが、業者の私でも分かりません。
厚生労働省が全てを決めているのです。
リストから除外した理由も教えてくれません……。
なので補装具業者の私も毎年困っています。
私の働いている会社でも完成用部品に登録している製品があったのですが、何の連絡もなく突然除外されて呆然としました。
そういう対応も正直どうなのかと思ってしまいますが……。
そもそも完成用部品とは
先程も少し書きましたが、厚生労働省が定めているリストに入っている製品を完成用部品と言います。
そもそも完成用部品とは何なのかについて解説しますね。
車椅子や義肢装具を作っている会社は、自社の製品を多くの人に使ってもらうために完成用部品に登録することがあります。
登録されると障がいのある方たちが補装具費支給制度を使って、それらの製品を製作出来るようになるのです。
完成用部品に登録するには、製品を長期的に使用したデータを集めたり、耐久性を証明するための検査を外部機関に依頼したりなど、多額の金銭と時間がかかります。(実体験)
特例補装具の中で実際に需要の多い製品を2つ紹介

特例補装具の中で需要の多い製品は下記の2つです。
実際にご利用者様からの要望が多い物になるので、参考になるはずですよ。
・ベルト
・継手部品
それぞれ見て行きましょう。
需要の多い製品その①ベルト
海外の会社が製作しているベルトがあるのですが、姿勢保持力やバックルやサイズのバリエーションが豊富なこともあって人気があります。
しかし突然完成用部品から除外されてしまったことで、困ってしまったユーザーさんが私の会社でも多くいました。
姿勢保持のベルトを販売しているメーカーは多くはないので、それまでずっと使ってきた物が突然使えなくなるのは死活問題にも繋がりかねません。
なので今お使いのベルトを新品に変えたいなどと検討している方は、『これは今完成用部品で製作出来るのか?』といったことを事前に補装具業者に確認しておくのがいいかなと思います。
需要の多い製品その②頸部継手
頸部継手とは、車椅子のヘッドレストを固定している棒や部品のことです。
これはベルト以上に販売している業者が少ないです。
ある時突然完成用部品から除外されてしまったので、業者もとても困っています。
困り具合を分かり易く言うと、新しく車椅子を作る時にヘッドレストなしで納品しなきゃいけなくなる。といった感じです。
なんでこんな大事なパーツを厚生労働省は突然認めなくなったのか。理解に苦しみます……。
特例補装具の申請を通すための「4つの鉄則」

特例補装具の申請は、通常の申請よりも審査が厳格です。
製作を認めてもらうためにも以下の4点のコツを知っておきましょう。
・不適合の実績を作る
・「便利」を封印し「必須」をアピール
・数値と視覚で訴える
・チーム戦で挑む

重要なポイントばかり
不適合の実績を作る
補装具を製作する際にいきなり特例を希望するのではなく、「標準品を試したが、〇〇という理由でダメだった」という比較検討のプロセスを記録に残すことが大事です。
「便利」を封印し「必須」をアピール
例えば「軽いから楽」といった利便性は却下されやすいです。
「標準品だと側弯(背骨の曲がり)が進む」「呼吸が苦しくなる」など、医学的な必要性を強調しましょう。
特例補装具を申請した時に、『他の製品じゃダメなんですか?』と市町村から言われることも結構あります。
その時の対策として、これじゃなきゃダメな理由を明確にしておくことが大事です。
数値と視覚で訴える
「30分で痛みが限界になる」などといった数字のデータや、姿勢が崩れている写真を用意しておくのも良いかと思います。
チーム戦で挑む
自分一人で戦わず、特例に慣れた業者、理学療法士(PT)、医師と連携するのが重要です。
とにかく本音で語り合って下さい。
その話合いの中で「なぜこれが必要か、なぜこれじゃなきゃダメなの」の理由を固めましょう。
まとめ:妥協しない1台が、あなたの生活を変える
この記事の内容をまとめると下記のようになります。
・完成用部品から除外された製品が特例補装具
・特例補装具は簡単には製作できない可能性がある
・これじゃなきゃダメな理由をしっかりまとめておく
特例補装具の申請は、正直大変な部分もあります。
しかし、毎日長時間使う車椅子が「身体に合っているか」は、あなたの生活の質を左右します。
特例だから製作は無理かも……。とすぐに諦めない心も重要です。
悩んだらお世話になっている医師の方や、補装具業者に相談してみて下さいね。
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