
・知っておくべきポイントは?
・私はどっちが合ってるのかな?
補装具の会社で10年以上事務員として働いている私が、上記のようなお悩みを解決出来る記事を書きました!
車椅子やバギーを検討し始めると、必ず耳にするのが「ティルト」と「リクライニング」という言葉。
『どちらも背もたれが倒れる機能でしょ?』と思われがちですが、実はその目的や身体への影響は全く違います。
この記事では迷いやすいこの2つの違いや、メリット・デメリットを整理して分かりやすく解説していますよ。
是非最後までご覧下さいね。
ティルトの詳細とメリット・デメリット

ティルトとは、英語で「傾ける」という意味。
最大の特徴は、座面と背もたれの角度を変えずに、椅子ごと後ろに傾くことです。
そんなティルトのメリットは下記の4つです。
・メリットその①お尻がズレない!
・メリットその②褥瘡予防
・メリットその③姿勢の安定
・メリットその④誤嚥防止

詳しく見て行きましょう
・メリットその①お尻がズレない!
座った姿勢をキープしたまま倒れるので、お尻が前に滑り落ちる心配がありません。
・メリットその②褥瘡予防
お尻がずれにくいので、褥瘡の予防が期待出来ます。
・メリットその③姿勢の安定
重力を背中で受け止められるので、体幹が弱く、姿勢が崩れやすい方に最適です。
・メリットその④誤嚥防止
顎を引き、飲み込みやすい角度を保ったまま体を安定させられるため、食事の際にも重宝します。
デメリットは下記の2つです。
デメリットその①腹部が圧迫される
常に座った姿勢のままの為、腹部の圧迫感を感じてしまいます。
デメリットその②休息しづらい
ティルトをしたとしても背と座の角度は変わらないので、身体を休めることが出来ません。
リクライニングの詳細とメリット・デメリット

リクライニング(Reclining)は、車のシートやソファと同じ仕組みです。
座面はそのままで、背もたれだけを後ろに倒すことが出来ます。
メリットは下記の2つ。
メリットその①:体をしっかり伸ばせる!
メリットその②:処置のしやすさ

ティルトとの違いを解説します
メリットその①:体をしっかり伸ばせる!
体を水平に近づけることで、心臓への負担を減らしたり休息をとったりできます。
メリットその②:処置のしやすさ
座ったままだと難しいオムツ交換、導尿、着替えなどのケアがスムーズになります。
デメリットは下記になります。
デメリット:お尻がズレやすい
背もたれだけを倒すと、背中が擦れたり、お尻が前にずれやすくなります。
これが褥瘡の原因になることもあるため、倒した後の姿勢直しが重要です。
※ちなみに、ティルトとリクライニング両方の機構を備えた車椅子やバギーもあります。
ティルトとリクライニングのどちらを選ぶべき?チェックリスト

ティルトとリクライニングのどちらを選ぶのがいいのか、チェックしてみましょう。
ティルトがおすすめなケース
・自力で座り直すことが難しい
・お尻がすぐに前にズレてしまう
・食事の時にむせやすい
・お尻が痛くなりやすい(床ずれが心配)
リクライニングがおすすめなケース
・車椅子の上でオムツ交換や導尿を行いたい
・股関節が硬く、深く座るのがつらい
・疲れやすく、頻繁に体を横にして休ませたい
まとめ:ティルトとリクライニングの用途は全く違う!
ティルトとリクライニングの違いについて解説しました。
改めてポイントをまとめると下記のようになります。
・ティルトは「姿勢を守る」ための機能
・リクライニングは「体を休める・処置する」ための機能
お子さんのバギーやご家族の車椅子を選ぶ際は、その人が「座って何をしたいか(食事?お昼寝?移動?)」を想像してみると、必要な機能が見えてきます。
カタログを見るだけでは分かりにくい部分もあるので、ぜひ試乗の際にこの「ズレにくさ」や「処置のしやすさ」を体感してみてくださいね。

