
・支給券、委任状の書き方が分からない
・注意点は?
補装具の会社で10年以上事務員として働いている私が、上記のようなお悩みを解決出来る記事を書きました。
書類の書き方について、お客様から問い合わせが来ることは度々あります。
各市町村が発行する書類なのですが、『こう書いてね』というメモを付けてくれてない所が結構多いんです。
書く際に悩むであろうポイントを網羅したので、この記事を読めば困ることはなくなりますよ。
では見て行きましょう!
補装具費支給券の書く項目を徹底解説!

まずは支給券について解説しますね。
書く項目は下記になります。
・受領者氏名
・本人との関係
それぞれ詳しく見て行きましょう。
※市町村によって項目の名称が若干異なる場合があります。
受領者氏名
補装具を利用される方が18歳未満の場合は、保護者の名前。
18歳を超えている場合は補装具利用者の名前です。
間違って書いてしまうと、市町村から『書き直して下さい』と言われて訂正する手間が発生します。
本人との関係
受領者氏名に補装具の利用者の名前を書いた場合は本人と記入。
保護者の名前を書いた場合は、父or母と記入。
押印について
押印するケースとしないケースがあります。
押印のマークがあったら押して下さい。
その他の項目について
受領者氏名、本人との関係の項目以外は書かないでOK!
委任状の書く項目を徹底解説!

委任状の書く項目は一か所のみになります。
それは請求者兼委任者という所。
詳しく解説しますね。
※市町村によって項目の名称が若干異なる場合があります。
請求者兼委任者
住所と名前を記入して下さい。
支給券と同様に、補装具を利用される方が18歳未満の場合は、保護者の名前。
18歳を超えている場合は補装具利用者の名前。
押印について
支給券同様、押印するケースとしないケースがあります。
押印のマークがあったら押して下さい。
委任状には『捨印』という文字も印刷がされている場合がありますが、
そこにも押印をお願いします。
その他の項目について
請求者兼委任者の項目以外は書かないでOK!
補装具業者への渡し方と手続きの流れ

書類の渡し方について、私の会社の場合で解説しますね。
恐らく他の会社も大きく違いはないのではないかと思うので、参考にしてみて下さい。
支給券などを業者に渡すタイミング
補装具の納品に立ち会うのなら、その時に渡してもOK。
オーダー車椅子の製作だと納品まで半年かかったりするので、書類をその期間保管しておくと紛失してしまうのが怖い……。
という方は業者に郵送する方法もあります。
ただその時に注意してほしいのが、間違っても市町村に支給券や委任状を送らないでほしいということ。
理由は後述しますね。
業者の手続き
納品完了後に業者は請求書を発行し、支給券・委任状と一緒にして市町村に送付します。
支給券・委任状の『受領年月日』や『受任者』の項目は業者が記入します。
市町村が決済処理
業者から送られてきた書類を基に、各市町村が支払処理を開始します。
補装具の製作費用は業者が立て替えている状態なので、市町村が業者に代金を払うのです。
補装具の書類について知っておくと役立つ豆知識

書類について知っておくと役立つ豆知識をまとめてみました。
市町村や補装具業者に、問い合わせをする無駄が省けるかもしれません。
書類の有効期限
支給券・委任状には実は有効期限があります。
各市町村の障害福祉課は1年間に使える予算が決まっており、その年度の切り替えタイミングは4月1日。
例えば補装具の製作や修理を申請したのが3月に入ってからだとして、納品完了してからする請求が3月末を過ぎてしまうと、発行されていた書類は無効となってしまいます。
ではどうするのかというと、再発行という処理をする必要があります。
制度の申請者の方or補装具業者が、が市町村の窓口に電話をして『再発行お願いします』と頼む必要があるのです。
利用者負担額について
書類には利用者負担額という項目があります。
これ制度の申請者が払う金額なのですが、実は金額の上限が決まっています。
その額は37,200円。
厚生労働省の制度で定められているので、これより大きな数字になることはありません。
支給券・委任状についてのQ&A

実際に私が電話で受けた、書類についてよくある質問をまとめてみました。
参考にしてみて下さいね。
受領年月日は書くの?
支給券と委任状にそれぞれ日付を書く項目がありますが、そこは空欄で大丈夫です。
名前は誰のを書けばいい?
18歳を超えているか超えていないかで変わると解説しましたが、この問い合わせはかなり多いです。
紛失してしまったんだけど……
書類を紛失してしまったら、まずは補装具業者に連絡して下さい。
『市町村の窓口じゃないの?』
と思うかもしれませんが補装具業者からしたら、書類が突然届いたら?となってしまうのです。
なので紛失してしまったら、補装具業者にまず連絡するのがいいのではないかなと私は思います。
複数枚ある場合はどうすればいい?
複数枚あったとしても全ての書類の必要箇所に記入をお願いします。
書類の情報に不備があるんだけど
印刷されている住所や名前などに、ミスがあることがたまにあります。
その場合はお手数ですが、市町村の窓口と補装具業者に連絡をお願いします。
書き損じてしまった時の対処法
文字を書き間違えたり、書いてはいけない所に書いてしまったり……。
そんな時の対処法には注意する必要があります。
というのも、修正液や修正テープを使うのはNG!なのです。
正しい対処法はと言うと、間違った個所に二重線を引き、訂正印を押せばOK。
そして正しい情報をその上にでも下にでも記入して下さい。
まとめ
補装具費支給券と委任状について解説しました。
分からないことがある場合は、市町村の窓口でも補装具業者にでもいいので、書き方を聞いてみて下さいね。
補装具費支給制度の申請方法などについては、下記の記事を参考にしてみて下さいね。