『車椅子処分』で後悔しないための完全ガイド

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ナイアード
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・車椅子の処分はどうやればいいの?
・他人に譲ってもいいのかな?

補装具の会社で事務員として10年以上働いている私が、上記などのお悩みを解決出来る記事を書きました!

車椅子は使っていると、いろんな所に不具合が出てきますよね。

新しく作り変えたのはいいけど、古いのはどう処分すればいいんだろう……。

とお悩みの方は多くいらっしゃるかと思います。

この記事を読めば、車椅子の処分の方法や注意点が詳しく分かりますよ。

是非参考にしてみて下さいね。

車椅子の処分を慎重にすべき理由3つ

古い車椅子

車椅子の処分を適切にやらないと、重大な事故などに繋がる可能性があります。

詳しく解説しますね。

ケガをさせてしまう可能性がある

車椅子の寄付を受け付けている団体や施設などもありますが、譲った車椅子の破損が原因でケガなどをさせてしまう可能性があります。

詳しくは後程解説しますね。

バッテリーが火事を引き起こす可能性がある

様々な機械製品にバッテリーが使われていますが、深く考えもせずゴミに出してしまったことが原因で、ゴミ収集車やゴミの処分施設で火災が起きるという事案が発生しています。

電動車椅子では主にニッケル水素バッテリーorリチウムイオンバッテリーが使われているのですが、処分方法についてはちゃんと調べる必要があります。

『面倒くさいから粗大ごみで出しちゃお』という考えはとても危険なので止めましょう。

個人情報が漏れる可能性

私の働いている会社では車椅子の修理も頻繁にしているのですが、預かった車椅子を見ると名前シールなどが貼ってあることがたまにあります。

もしそれらをつけたまま処分してしまうと、個人情報が漏れてしまうことになるので注意が必要です。

貼ってある場所は車椅子のフレームだったり、名札のようなものがついていたりと様々。

隅々までチェックするようにしましょう。

車椅子の主な処分方法2つ

仕事中

ここからは車椅子の処分方法を2つ紹介しますね。

補装具業者で働いている私がお勧めする、安心&確実な手段となっていますので参考にしてみて下さい。

自治体の粗大ゴミとして処分する

車椅子は自治体の粗大ゴミとして処分することが出来ます。

手順は下記の通り↓

①ネットなどで回収を申し込み(必要情報入力)
②処分費用と回収日時の連絡を待つ
③粗大ごみシールを買う(コンビニなど)
④指定された日時に出す

上記が一連の流れとなります。

申し込みについてはネットや電話などの手段があります。

私が住んでいる地域の費用は800円でした。

回収までにかかる期間は約1週間。

自治体によって対応方法や値段が変わってくると思うので、要確認です。

※捨てる際は名前シールなどの個人情報には注意して下さいね。

車椅子を作った業者に依頼する

車椅子を作ってもらった業者に、処分を依頼するのもオススメの方法です。

なぜかというと、既に信頼関係がある為安心して任せられるからです。

個人情報が外部に漏れたりする心配もありません。

ただしデメリットもあって、それは処分費用について。

私の会社の場合は7千円程頂いています。

理由としては処分コストがかかるから。

自社である程度車椅子をバラしてから最終的には外部の産廃業者にお願いするのですが、年々費用が高くなっています。

なので不要になった車椅子をタダで回収していると、補装具業者は赤字になってしまうんですよね。

値段などについても会社によって引取料が大きく変わってくると思うので、事前に確認しておくのがオススメ。

※インターネットで車椅子の廃棄方法について調べた時に、『車椅子専門業者での買取は無料』と紹介しているサイトが検索結果の上位に表示されましたが、無料とは限らないので注意が必要です。

実際私の会社は請求している訳ですし……。

車椅子を他人に譲ることはオススメ出来ない

ハートをあげる

冒頭でも少し書きましたが、不要となった車椅子を処分する方法として、下記のような手段は個人的にはオススメ出来ません。

・寄付(NPO法人、社会福祉協議会、老人ホーム、医療施設、介護施設など)
・知人に譲る
・フリマサイト

理由を説明しますね。

他人にケガをさせてしまう可能性があるから

譲った車椅子が原因で、他人にケガをさせてしまった場合責任取れますか?

車椅子の故障や破損は目に見えない部分に隠れていることが多いです。

フレームも長年使っていると耐久性が低下し、ある日突然折れてしまうこともあります。

実際に車椅子をお使いの方から『フレームが折れた』と連絡が来て、溶接修理をすることもあります。

上記などの理由から、安易に他人に車椅子を手渡すのはとても危険。

と私は思っています。

修理するとなった際に簡単には対応出来ないから

私の会社の場合、他人から譲ってもらった車椅子の修理は基本的にお断りしています。

度々書いていますが、理由としては他人に怪我をさせてしまう可能性があるから。

修理をしたことでフレームのほかの箇所に負担がかかり、破損してしまうことも考えられます。

このような理由から私の会社の場合は基本的には、自社で製作した車椅子のみ修理対象としています。

他の補装具業者も同じような考えはあると思うので、車椅子を譲り受けた人や団体が業者に修理を申し込んでも断られてしまう可能性を頭に入れておくのが大事。

とはいえ、受け入れる団体などで修理の心得があったりする場合もあるかと思うので、譲る際は自己判断でお願いしますね。

まとめ

車椅子の処分について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

個人情報についてや金額、処分方法など色々と考えなくてはいけないことがあるのが分かったかと思います。

車椅子を手放すといっても手段は様々。

この記事も参考にして、それぞれの方法についてリスク等を考えながら判断していただければと思います。

この記事を書いた人
ナイアード

関東の補装具の会社で10年以上事務員をやっています。
毎日の電話対応などで、現場のリアルな声を聞いています。
補装具のお悩みがまとめられているブログがなかった為、自分で作ってみました。
趣味で小説を100本書く位、文章が好き。

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